血液がサラサラになる食生活を実践しよう
以前よく耳にした「血液サラサラ」。最近はあまり聞かれなくなりましたが、言葉としてのブームは去っても、私たちの健康にとって血液のスムーズな流れが重要なことに変わりありません。
健康な血液は、約50秒で体内を1周するといわれています。しかも、成人の毛細血管の総延長はなんと約9万km、地球2周半にも及びます。心臓から送り出された血液は猛スピードで全身を巡ることで、隅々の細胞にまで酸素や栄養を届け、老廃物を回収してくれているのです。
しかし、血液がドロドロだと正常な循環機能が損なわれ、やがて「死の四重奏」といわれる肥満や脂質異常症(高脂血症)、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病が重なる状態を招いてしまいます。さらに動脈硬化が進むと、最後には命の危険が伴う脳卒中や心臓発作にまでつながってしまう危険があります。
「ドロドロ」と呼ばれる血液とは
血液は、液体成分である血しょうが約60%で、残りの40%は赤血球や白血球、血小板といった固形成分からできています。その血液が流れる人間の毛細血管の内径は、約6~7マイクロメートル。1マイクロメートルは1,000分の1mmですから、そんなに狭い通路を、直径約8マイクロメートルの赤血球やさらに大きい白血球が身をよじりながら通り抜けていきます。
ところが、食生活が偏り、血中のコレステロールや中性脂肪、糖などが多くなり過ぎたり、喫煙によるニコチンが血中に含まれていると、血液はベタベタになり、赤血球や白血球が自由に身をよじれなくなって、狭い血管の手前でよどみ始めます。これがいわゆるドロドロの血液と呼ばれる状態なのです。
さらにドロドロになった血液がよどんだところで、白血球同士がくっついたり、血小板が凝集し、血液の流れがどんどん悪くなる悪循環が生まれます。
こんな血液ドロドロのサインに注意!
病気とまではいかないものの、日常の中で、だるい、痛い、冷たい、などの症状が出ていませんか。血液の流れが悪くなると、体の隅々にきちんと酸素や栄養が運ばれず、老廃物もたまりやすくなります。そうなると体は重く硬くなり、さまざまな悪影響が出て、頭もうまく働かず、美容面でもダメージが出てきます。そんな血液ドロドロのサインがあったら、薬よりもまずサラサラに戻す努力を始めましょう。
□ 肩凝りや腰痛がひどい
□ やけに疲れやすい
□ 手足がだるい
□ 片頭痛がある
□ 集中できない
□ イライラする
□ 肌荒れがひどい
□ 髪がパサついている
□ 冷え症で困る
こんな症状にはドロドロの血液が隠れています。そのドロドロの血液こそ、病気の一歩前まできていることを警告するサインです。一刻も早く生活習慣を改善しましょう。
実践! 血液サラサラ食生活「オサカナスキヤネ」
血液をサラサラにするために、最も重要なカギを握るのは食生活です。肉食を減らし、魚や大豆製品、野菜、海藻を中心にしたバランスの良い食事を心がけ、献立を考えるときは、ぜひ「オサカナスキヤネ」(お魚好きやね)と覚えましょう。1日でこの8品目が取れたら大丈夫。1日が難しければ、3日単位くらいから始めてみましょう。
【オ】お茶
本茶に多く、ウーロン茶、麦茶などにも含まれる渋みの成分であるカテキンが活性酸素の生成を抑制し、白血球の流れを良くするうえ、血糖値の上昇を抑えます。
【サ】魚
特にいわしやさば、あじ、さんま、かつおなどの青背魚がお薦めです。DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含み、血中の余分なコレステロールを減らします。
【カ】海藻
わかめやこんぶ、ひじきなどの海藻には余分なコレステロールを減らし、血糖値の上昇を抑える働きがあり、またヨードが新陳代謝を活発にし、血液の流れを促進します。
【ナ】納豆
納豆だけに含まれるナットウキナーゼという酵素が血栓を溶かし、血液が固まりやすくなるのを防ぎます。また、大豆に含まれるイソフラボンも血中の余分なコレステロールを減らします。
【ス】酢
酸味のもとであるクエン酸が老廃物の排泄を進め、コレステロールや脂肪の分解を早めます。
また、赤血球が変形する能力を高める働きがあるので、流れをさらに良くしてくれます。
【キ】きのこ
豊富な食物繊維やきのこ特有の成分β‐グルカンが、白血球などを活性化して流れを促し、さらに血糖やコレステロールの増加を防ぎ、血液をサラサラに保ちます。
【ヤ】野菜
ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれるさまざまな野菜をたっぷり取りましょう。これらが不足すると、細胞の新陳代謝やエネルギー代謝が低下して、血液が流れにくくなります。
【ネ】ねぎ
長ねぎ、玉ねぎ、にんにくなどのねぎ類のツンとした臭い成分には強い血栓予防作用があり、血小板の凝集を防ぎます。また、玉ねぎは血糖値を下げ、にんにくは赤血球の表面がべたつくのを防いで通過能力を高めます。
一般的に血液ドロドロというと、太っていて、脂っこい物や甘い物が大好き、あるいは大酒飲みといった人を思い浮かべがちではないでしょうか。しかし、実は意外に多いのが、食事に気を付けていて、お酒も飲まず太ってもいないのに、血中の中性脂肪などが多く脂肪肝になってしまうケースです。こうした場合は、カロリーは抑えているからと、無自覚のまま果物や炭水化物などの糖質を取り過ぎてしまっていることが原因として考えられます。
何かを制限したり食べ過ぎたりすることなく、必要な食品を適量にバランス良く。「オサカナスキヤネ」を血液サラサラの呪文として、1日の終わりに食事内容をチェックすることを習慣付けたいですね。
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