加齢だけじゃない白内障の原因
皆様もご存じの通り白内障は、加齢に伴い発症する人が増加します。しかし、白内障の原因は加齢だけではありません。また、加齢による白内障の発生にも様々な因子が関係しているといわれています。
白内障とは
白内障とは眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁る病気です。
白内障が進むと視力が低下し、メガネなどを使用しても視力が改善しません。また、かすみやまぶしさを感じる、黄色く見える、重複して見えるなど、視力低下以外の症状もあります。
白内障の原因
白内障の原因として、最も多いのは加齢によるもので、これは「加齢性白内障」と呼ばれます。
このほか、アトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症によるもの、先天性白内障(有名なのは、母親が妊娠初期に風疹に感染して、お腹の中の赤ちゃんに風疹ウイルスが感染することで生じる先天性風疹症候群の一症状としての先天性白内障)、放射線被爆、ガラス細工職人などの職業性、目の外傷や薬の副作用によるものなどがあります。これらは、年齢に関係なく起こります。
また、白内障発症の危険因子として、喫煙、紫外線、活性酸素、アルコールなどがあるといわれています。
白内障の予防
日本では白内障予防のための点眼薬がいくつか認可されていますが、一度濁ってしまった水晶体を透明にする効果はありません。水晶体が濁りはじめているものを含めると、80歳代では100%の方が白内障の所見があるとの調査報告があり、残念ながら完全に白内障を予防することはできないといわれています。
多くの白内障の発症には、加齢をはじめ様々な因子が関係しているといわれています。そのため、若いうちから白内障の原因や発症リスクを高める危険因子への対策が予防への第一歩になるといわれています。
食生活の乱れや運動不足などによって引き起こされる生活習慣病のうち、特に糖尿病は、合併症として白内障や糖尿病網膜症など、眼の病気を引き起こします。生活習慣の改善や適度な運動習慣をつけ、生活習慣病を予防しましょう。
また、天気が良い日の外出では、紫外線対策をする、眼の打撲やけがなどをしないよう注意することも必要です。
そして、禁煙も白内障を予防、または進行を遅らせる重要な対策の一つであるといえます。
先天性風疹症候群による先天的な白内障の予防としては、厚生労働省が、定期予防接種の積極的接種勧奨や、風疹に関する啓発などを行っています。妊娠を予定しているが、風疹の予防接種を受けていない、または風疹に感染したことがない場合は、妊娠前の予防接種も家族計画に入れておきましょう。もし、予防接種歴や感染歴がわからない場合は、医療機関などで抗体検査を受けてみるのもよいと思います。(風疹予防接種は2回の接種が推奨されていますが、年代によって定期接種状況が異なります。)
世界有数の長寿国である日本では、年齢が大きく関係する白内障を、他人事にはできません。
白内障の症状は徐々に進む場合が多く、見え方の変化に慣れてしまい、気づいたときには進行してしまっていることも多いようです。症状に気づかない場合、例えば自動車の運転では交通事故の原因となるなど、とても危険です。
年齢を止めることはできないため、せめて今回ご紹介した白内障の原因や危険因子となる生活習慣の改善と合わせて、見え方に注意を払い、気になる症状があれば医療機関を受診するのも、眼の健康のためによいのではないでしょうか。
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