タバコの臭いも有害!?「サードハンドスモーク」
『えっ!? カーテンやソファーからも? サードハンドスモークとは』
損失額116兆円!!これは、世界保健機関(WHO)が2017年1月に発表した、タバコが世界経済に与える数字です。(健康被害に対する医療費など)また、喫煙を原因とする死者は、現在の年間600万人から2030年には800万人に増加する可能性があると言われています。
ファーストハンドスモーク (一次喫煙・能動喫煙)
ファーストハンドスモークとは、喫煙時にタバコ自体やフィルターを通過し、口腔内に達する煙(主流煙)を吸うことです。主流煙はフィルターを通って酸性になっており、副流煙より刺激が少なくなっていますが、もちろん有害成分が含まれています。
煙は粒子成分とガス成分に分けられます。粒子成分の全体をタールといいます。その中には依存性のあるニコチン、カドミウム等の有害物質が含まれています。また、ガス成分にも、心臓の動きを不十分にする一酸化炭素やアセトアルデヒド等の有害物質が含まれています。
セカンドハンドスモーク (二次喫煙・受動喫煙)
喫煙すると、タバコから出る「副流煙」と口から吐き出される「呼出煙」(こしゅつえん)が混ざり拡散されます。セカンドハンドスモークは、喫煙していない人が、自分の意思に関わらず、その煙を吸ってしまうことです。
実は、有害物質は主流煙より副流煙の方が多く、血管を収縮させるニコチンは2.8倍、発がん物質を含むタールは3.4倍にもなります。また、妊娠や出産にも関係しています。低出生体重の他、乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因となることが明らかとなっています。
■受動喫煙による急性症状
・目のかゆみ、痛み
・喉の痛み
・咳、鼻汁
・頭痛 など
■受動喫煙による死亡者数
年間15,000人!
男性 約5,000人
女性 約10,000人
■受動喫煙とがんのリスク
・肺腺がん 1.93倍
・乳がん(閉経前の女性) 2.6倍
サードハンドスモーク (三次喫煙・残留受動喫煙)
サードハンドスモークとは煙が消失した後の息に含まれる有害物質や、煙の成分が付着した残留物から有害物質を第三者が吸入してしまうことです。
「ホテルの部屋やカラオケルームが臭いと感じた」、「電車で隣の人からタバコの臭いがした」などが、その一例です。
*「サードハンドスモーク」という言葉は、2009年1月、米マサチューセッツ総合病院の小児科医らが執筆した論文で初めて用いられました。
■サードハンドスモークの問題はニコチン
ニコチンが大気中の亜硝酸と反応して発がん性物質のニトロソアミンが作られることが分かっています。
煙に含まれる有害物質は、衣類、部屋の壁、家具、おもちゃ、カーペットなどに付着しています。そのため、ハイハイやつたい歩きをする子供への影響が大きいと考えられています。
空気中ではなく物の表面について揮発するため、換気扇や空気清浄機でも十分にリスクを排除することはできません。
タバコを吸っている人は、タイミングをみて禁煙に挑戦しませんか?
禁煙すると、こんなにいいことが!
1. 時間ができる
2. お金が貯まる
3. 肌がキレイに
4. 病気の危険が減る
*タバコによる健康被害から、自分自身や家族の健康を守るためには、禁煙が最も確実な方法です。まずは、自分や周囲への影響を知ることから始めましょう。
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