認知症の基礎知識
~2025年には認知症患者700万人に!?~
日本では65歳以上の高齢者が3,000万人を超え、65歳以上の人口が総人口に占める割合である高齢化率も年々上昇し続けています。高齢化が更に進む日本にとって、認知症は最重要課題の1つです。
認知症は他人事ではなく、65歳以上の15%が発症すると推定されている誰にでも起こりうる身近な病気です。認知症の人や家族が穏やかに暮らしていけるよう、正しく理解することが大切です。
認知症とは?
認知症とは、脳の細胞が死滅したり働きが悪くなり、記憶力や判断力が低下する病気です。
認知症高齢者は年々増加
認知症の主な2つの症状
■中核症状
<誰にでも現れる>
・記憶障害
・時間や場所がわからなくなる
・理解・判断力の障害
・計画力の障害 など
■行動・心理症状
<個人差がある>
・不安や焦燥
・うつ状態
・幻覚や妄想
・徘徊
・興奮や暴力 など
これって、もしかして認知症?
日常でもよくある物忘れですが、加齢によるものと認知症では違いがあります。
認知症の症状である場合は、できるだけ初期の段階で気付くことが重要です。
物忘れなどの症状が、加齢によるものか認知症によるものか比較してみましょう。
認知症が進行すると、症状の自覚がないことがあります。家族や友人に症状を指摘された場合は病院を受診し検査を受けましょう。
認知症には主に3種類あります
認知症にはいくつか種類があり、それぞれ原因や症状に違いがあります。
今回は、患者数の多い3種類の認知症について原因や症状を詳しく解説します。
■アルツハイマー型認知症
<原因>
日本で最多の認知症です。原因はまだ不明ですが、アミロイドβというタンパク質の沈着がみられます。続いて、タウタンパク質が神経細胞に蓄積し、神経細胞のネットワークが壊れると発症します。神経細胞が死滅し、少しずつ脳が萎縮していきます。
<代表的な症状>
記憶障害が特徴的な症状で、約束を忘れたり、物の置き場所が分からなくなるなど、
物忘れが進行していきます。新しいことが覚えられないなど、学習能力も低下します。多くの例では、記憶障害に続いて見当識障害や言語障害などがみられます。近所でも迷うようになったり、物を使えなくなったりします。また妄想、うつなどの症状がみられる場合もあります。
■レビー小体型認知症
<原因>
原因はまだ不明ですが、レビー小体というタンパク質などからなる物質が脳に多発し、症状が現れるようになります。脳の細胞がゆっくりと死んで、脳が萎縮する変性疾患です。アルツハイマー病とパーキンソン病の特徴を併せもつ認知症です。
<代表的な症状>
初期では記憶障害が目立たないことも少なくありません。記憶以外の認知機能の障害や、歩行障害、嗅覚障害、睡眠障害や寝ぼけ症状、幻視、うつ症状などがみられます。幻視は、「知らない小さい子供が部屋に入ってきた。」など具体的であることが多くなっています。症状はさまざまで、変動が大きい特徴があります。
■血管性認知症
<原因>
脳血管障害が原因で起こる認知症で、さまざまなタイプがあります。最も多いのが脳梗塞によるもので、白質の連絡機能が絶たれることで症状が出現します。脳の小血管にかかわる認知症は高血圧とのかかわりが深いといわれています。
<代表的な症状>
意欲低下、注意力の低下、複雑な作業ができないなどが特徴です。脳が傷害される部位に応じて、感情障害(怒りっぽいなど、無感情)が現れることがあります。高血圧・糖尿病・高コレステロール血症などを患っていると、脳血管性認知症になりやすいため、予防や薬でのコントロールが大切です。
認知症を理解し、早期発見や備えにつなげましょう。
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