冬の「食中毒」にご注意を
こんにちは、姫路今宿店の寳山(ほうざん)です。
12月に入り、かなり寒くなってきました。
換気がしづらいせいか、コロナの罹患者もこのところすごい人数となっていますね。
さて、コロナ過といえど、外食だけでなくお家でも年末は様々なものを食べる機会が増える時期です。
この時期気を付けて頂きたいのが、「食中毒」!!
食中毒というと、梅雨時や夏に起こるものと思う方も多いかもしれませんが、実は冬の時期にも注意が必要です。
11月に入ると大腸菌よりもっと小さいウイルスによる食中毒が増えます。
寒い季節に流行しやすいのがニュースなどでもよく耳にする「ノロウイルス」と「カンピロバクター」による食中毒です。
令和元年の厚生労働省の食中毒発生状況によるとノロウイルスによる患者数は約6,900人、カンピロバクター食中毒による患者数は約2,000人。
食中毒を発生させる原因物質の中でもこの二つは食中毒界のトップ2の患者数となっています。
まず、ノロウイルスですが、カキなどの二枚貝の生食が感染源として知られていますが、人から人へ広がっていくことも多いウイルスです。
保育園や幼稚園、学校、介護施設など、人が集団で集まる場所で感染が拡大しやすく、注意が必要となります。
おもな症状は、吐き気や嘔吐、下痢。
感染してから発病するまで、また症状がある期間は短期間なので、体力のある健康な人であれば感染してもあまり心配はありませんが、抵抗力の弱い子どもや高齢者は感染しやすく、体力が低下している人では、重症化することがあります。
ただ、コロナと同じく手洗い、3密を避けることにより、比較的予防もできそうです。
次にカンピロバクター食中毒です。
カンピロバクター食中毒の原因となる食品は、生や加熱不足の鶏肉と牛生レバーです。
カンピロバクターは健康な鳥の腸管に生息しており、食肉にする段階で汚染すると考えられています。
実際、市場の調査では、高頻度(20~100%)で鶏肉がカンピロバクターに汚染されていることが分かっています。
この時期ですと、鍋や焼肉などでしっかり火を通さず食べることで、感染してしまうケースも多いです。
特徴は
(1)少量の菌でも発病する。大人に比べて抵抗力の弱い子どもの方が発病しやすいのです。
(2)同じものを食べても1人だけ発病することも多いため、食中毒と思われにくい。
(3)潜伏期間が1~7日(多くは2~5日)と長いので、原因を特定しにくい。
となっています。
食中毒というと集団食中毒をイメージするかもしれませんが集団食中毒は食品の衛生管理が悪く、食品内で菌が増殖したり毒素が発生している場合で、食べた人のほとんどが発病します。
主な症状は、発熱・腹痛・下痢です。
腹部症状が目立たない場合もあり、ノロウイルスのように嘔吐は強くありません。
梅雨から夏にかけてが多くなりますが、年中発生します。
冬に高熱で発病し頭痛も強く、1日目はインフルエンザを疑われた例もありました。
食中毒は飲食店だけでなく、家庭からも発生しています。
食中毒の予防・対策としては、まず手洗いです。
ノロウイルスにはアルコール消毒の効果が薄いです。
調理や食事の前、トイレの後や帰宅時など、石けんをつけて流水でよく洗いましょう。
ノロウイルスは細菌より小さく、簡単な手洗いでは爪や指先、手のしわなどに残ってしまうことがありますので、より丁寧に洗い流しましょう。
そして、特に小さい子どもや高齢者のいる家庭では、肉や魚、貝類の料理は、中まで十分に加熱調理することをお忘れなく。
腸管出血性大腸菌は75℃、1分間以上の加熱で死滅します。
ノロウイルスは85℃以上、1分間以上が目安。
日常生活では食品を購入時点から衛生面に配慮することが大事です。
食中毒を予防するポイントを知って、安全で健康な生活を送りましょう。
食中毒を予防するためのポイント
【食品を購入するとき】
・容器や包装の表示をチェック。特に生食用は注意
・消費期限を確認する
・肉や魚などの生鮮食品は最後に購入し、
ポリ袋に入れて汁が他の食品につかないようにする
【調理するとき】
・肉や魚、野菜は、まな板や包丁を使い分ける
・生の肉や魚は、生で食べるものから離す
・生の肉や魚、卵に触ったら手を洗う
・まな板や包丁は洗剤で汚れを落とし、熱湯消毒する
・ふきんは漂白剤に浸けて消毒し、清潔なものを使用する
・生の肉に触れた箸では食べない
【食事をするとき】
・温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べる
・料理を室温に長い時間放置しない
予防の基本中の基本として、「危険なものは食べない、食べさせない!」です。
上記のポイントを守ることで、自身のみならず家族や友人も食中毒から守ることができます。
食事にも身体にも気を付けて、冬を楽しく過ごしましょう♪
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